渡邊穣のブログ

おもにヴァイオリンに関する事, 時々その他

ヴァイオリン 音程を学ぶ (4)

教則本にある嘘?

前回の(続き)の項を読んでくださった方の中には、ここまでやらなくも良いのではないでしょうか、と思った方もいるでしょう。
このブログを読んでくださったご父兄の方から次のようなメールを頂きました。
「ヴァイオリンを習い始めて1年を過ぎました。今もピアノを弾いて音程を合わさせているのですが不安になってきました。」
ご心配いりません。ある有名なチェリストが「平均律の音程で演奏していれば結局、誰にも文句は言われない。」と言っていました。
実際に平均律で弾き通すというのは、人間の生理上、不可能なことだと思います。
しかしピアノとのソナタなどを演奏するのでしたら、間違いとは言えません。
聴衆が聴くのは、第一に音楽であって音程ではありませんから。

私は自分の体験を通して、子供の時に知っていれば悩まなかったのに、と思っていることを書いております。

子供の頃の悩み、まだあります。 子供が使う教則本の第1巻には必ず指板の図が載せてありますね。ドレミファが弦の上に点で記してある図です。綺麗に横に一直線に五度が並んでいますよね。
これは現実には(子供用の楽器では特に)一直線になりません。
私は一直線にならないのは自分のせいだと無駄に悩みました。
一直線にならない原因は指板の形状と駒の形状、弦の太さなどの影響です。
是非、教えておいて欲しい、知っておいて欲しいことの一つです。

ついでにもう一点。左手の持ち方の見本のような写真がでていたりしますよね。
これはほとんどのものが写真のために綺麗にみえるように撮ったものです。
この写真のマネをして弾くのは間違いのもとになります。